肩こりの分類
当院の観察
各々違う、肩こり
実は難解である
原因一つ一つを丁寧に紐解くことで、肩こりは次第に消えていきます。肩こり治療は、真の解決を図ろうとするならば、複雑なメカニズムを解き明かし、奥深い原因にアプローチしなければなりません。決して簡単なものではありません。それぞれの肩こりに合わせてツボが選べるように、12に区画に分け施術、検証しています。
肩こりの区画
肩こりの12区画治療
頭痛タイプ
しつこい肩こりが居座るポイントです。頭痛を招く肩こりの主犯格として考えているので、頭痛を患っている方に対しては必ず緩めておきたいところです。女性では子宮の状態が反映されやすいところですので、月経困難症(PMS)をお持ちの方が多く見られます。
耳タイプ
真上から押されると気持ちよさを感じます。ここには肩井と言われるツボがあり、肩こりのツボとして、雑誌などで紹介されている事が多いので、一般に広く知られたポイントです。ここがカチカチになると、側頭部の頭痛の他、突発性難聴や耳鳴りを招く恐れがあるため、放っておきたくないところです。また、腰の疲労とも関わりが深い肩こりです。
高血圧タイプ
項(うなじ)のコリを強く感じるタイプです。ここが硬くなりすぎると、血圧が上がる傾向があります。原因不明の高血圧に対して、この辺りのコリを解すと下がっていく場合もあります。デスクワークが多く、精神的に疲労している人に多くみられるコリです。
目タイプ
後頭部が凝るタイプで、眼精疲労に悩む方に多く見られるコリです。指先を酷使する人も多く見られますので、PCを長時間使っている方が悩んでいることが多い部分です。目を休ませるとラクになりますが、このコリを解消させると眼精疲労が消えていきます。
動悸タイプ
心肺機能に不調があるとコリやすいポイントです。たとえば、風邪を引いて、咳が出たり熱が出てもこの辺が硬くなり重く感じます。背中に鉄板が入ったように感じることも多く、気持ちに余裕がなくなっていきます。強いストレスを感じていたり、精神疲労が重なっている方にも多いタイプです。
首・頚部タイプ
腕の疲労が疑われます。特に肘に負担のかかる仕事やスポーツをしている方に多く見られます。また、ここが凝っていると頚にトラブルが出やすいので、寝違えることが多いと感じている方は、ここのコリを疑ってみる必要があります、またむち打ち症の後遺症に悩む人にも、ここのコリが目立ちます。
冷えタイプ
肩甲骨が凝るというタイプです。このタイプには低体温が多く、内臓が冷えているケースが多々見られます。ふくらはぎや二の腕が冷えているという特徴があります。内臓を冷やさないように注意し、身体を温まるように治療する必要があります。
脚の疲労タイプ
脚や腰に疲労を感じている方が訴えることが多いコリです。上半身だけでなく下半身へのアプローチが重要になります。
腸の疲労タイプ
便秘など大腸の調子が優れない時に気になるところです。放っておくと、ぎっくり腰などの腰痛を引き起こすことがあります。
風邪注意タイプ
ここにコリがあり、冷えを伴う方は風邪を引きやすい傾向にあります。冬場にはマフラーなどでしっかり首の温度を守ることが必要です。手首の冷やしすぎにも注意が必要です。日頃から手首をストレッチなどして、柔軟性を失わないように気を付けることが大切です。
鬱注意タイプ
息苦しさや喉の閉塞感をを招くコリで、不安を伴うことが多いタイプです。放っておくと、精神が不安定になり、鬱状態になることもあります。胃腸の機能も低下しやすいため、食欲不振になることもあります
慢性疲労注意タイプ
大胸筋が張ってくると、肩が前側に引き寄せられ背中が丸まってきます。いわゆる猫背に見えるタイプです。胸郭が動きにくくなるため、横隔膜まで影響して呼吸が浅くなります。内臓に十分な酸素と栄養素が行き渡らないため、疲労しやすい身体になります。女性では、乳腺炎の原因となることが多いコリです。
細分化によって
オーダーメイド
このように肩こりをタイプにより、分けすることによって、お一人お一人に合った治療をすることができます。コリの局所に鍼をしても楽になりますが、原因を解決しておかないと、すぐにコリが再生してしてしまいます。繰り返し施術しても肩こりが根本から解消されることはありません。目指すのは「肩が凝らない身体」です。